政治学者山口二郎氏が現状に悲観

左派優位の韓国に嫉妬

結論は単なる泣き言だった。

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筆者は昔、朝日新聞のエース記者のファンでした。
 そんなお花畑が、目覚める
キッカケとは?

 

 

 自分の願望と事実を混同する愚!

 

 

山口二郎の寄稿文

日本を代表する政治学者である山口二郎氏。

彼はリベラルの活動家でもある。つまり左翼だ。

 

その山口氏は韓国のハンギョレ新聞の月1回の寄稿を行っている。

 

ハンギョレ新聞は韓国を代表する左派的新聞社である。

ハンギョレとは「一つの民族」「一つの同胞」という意味で、
民主化を主張して追われた新聞記者が中心となって設立された。

 

そのため保守系の政治家を批判しており、朴槿恵大統領の弾劾を主張する論調であった。
他方、進歩的傾向の文在寅政権は支持しており、一貫してサポートする論調である。

ハンギョレ(一つの同胞)という意味から分かるように、北朝鮮に好意的である。
他方、アメリカなどには厳しい論調で知られる。

 

 

この新聞に毎月1回寄稿しているのが山口氏だ。

 

山口氏は先に書いたように左派的な学者だ。
それ故にハンギョレ新聞とはウマが合うのかもしれない。

 

 

ところでハンギョレ新聞と山口二郎氏とは共通点もあるが、状況はだいぶ違う。
それは日本と韓国における左翼の影響力の違いだ。

 

 

 

 

 

左翼が強い韓国 左翼が無力な日本!

 韓国は左翼が強い。実際に左派の文在寅氏が大統領であることからわかるように、
国民の中にもそういう傾向がある。

 また与党の共に民主党も左派の政党であり、
過半数は持っていないが第一党の地位を占めている。

 

このように韓国では政治的に、そして国民レベルにおいても左派の勢力は強い。
彼らは軍事政権時代に民主化闘争をしていた世代であり、保守派を否定する傾向がある。
また韓国の軍事政権に対抗していたということで北朝鮮に親近感を持ち、
南北統一を熱心に支持している。
(ハンギョレが「一つの民族」「一つの同胞」という所以である)

 

 

 

他方、日本において左派は壊滅的である。

戦後の左派を代表する政党と言えば日本社会党であるが、
彼らは現在、社民党と名を変えて存続している。

しかし国会議員数は衆参で4人であり、一時200名以上の議員を抱えていた政党は
見る影もない。

 

さらに自民党内でもハト派の勢力が減退して久しい。

現在の自民党は安倍一強体制であり、安倍政権はタカ派政権だ。憲法改正を主張し、
「特定機密保護法」や「安全保障関連法」などを成立させ、左派の怒りを買っている。

 

しかし左派は全く対抗できない。なぜなら選挙で勝てないからだ。

 

安倍一強を支えているのは国民だ。国民が一票を入れることで選挙に勝利をし、
そして安倍政権は求心力を獲得している。

安倍政権が選挙で敗北するのであれば、自民党内で安倍下ろしが起きるだろうが、
そうなっていないのは安倍政権の支持率が落ちないからである。

 

 安倍政権を支えている支持率の高さは、現在の野党の不甲斐無さが原因でもある。

 現在の野党は2009年に政権交代をした民主党の後継団体である。
彼らは国民の熱い支持を得て政権交代をしたのであるが、それを見事に裏切った。


 国民はその時のことを忘れておらず、混乱し、政権担当能力の欠片もない野党よりも、
多少問題があっても、しっかりした政策を行ってくれる自民党の支持がいっている状態だ。

 

 現在の安倍一強を支えているのは、野党に希望が持てないからであり、
それ故にその野党を支える左派になおのこと支持が行かない状態になっている。

 

 

 日本の左派は壊滅的だが、韓国の左派は我が世の春を謳歌している。

 そういう意味で対称的である

 

 

 

 

 

左派容認の違い!

 もう一つ日韓の左派に対する違いをあげると、国内での左翼イデオロギーの容認に差があった。

 

 日本は戦争に負け、それ故に軍国主義者や保守系の人物が発言権を失った。
アメリカの庇護下で戦後出発した関係上、左翼主義者が政権をとることは少なかったが、
特に学問の世界(大学等)では共産主義や社会主義の信望者が多数いた。

 そして彼らの影響を受けた学生などが毎年多数社会に排出されていった。

 

 しかしその左派的イデオロギーは冷戦崩壊とともに求心力を失った。
平等な社会であり、労働者の天国であるはずの社会主義国で、深刻な人権侵害が多発し、
なおのこと自由が圧殺される状況に国民の期待は薄れていき、トドメはソ連の崩壊である

 

 ここにきて、日本の左翼の、国民に対する求心力は地に落ちた

 

 

 他方、韓国では冷戦時代に左翼イデオロギーは厳しく弾圧された。

 彼らは反共を国是(もう一つの国是は「反日」)としており、共産主義を教える先生など
ほとんどいなかった。韓国は北朝鮮と対峙しており、朝鮮戦争時には北朝鮮の侵略で
多くの人が傷ついた。

 それ故に国民の中でも反共意識が蔓延しており、左翼イデオロギーを教えることなどできなかった。

 

 そのため日本(他の国でも同様)で共産主義が見捨てられるのを尻目に、
80年代になって資本論を、目を皿のようにして読む光景があった。

 

 日本の左翼は冷戦崩壊で、決定的な敗北をしたが、
それ以前に左翼がほとんどいなかった韓国ではむしろ新しい考えと受け入れられたのだ。

 むしろ民主化闘争を戦い抜いた勝利者として、左派は影響力を行使することができた。

 

 

 そういう違いがあり、日本では左派は壊滅的だが、韓国では左派は強いという状況になっている。

 

 

 

 

山口氏の寄稿は泣き言!

山口氏はハンギョレ新聞(1月19日)に寄稿した。その標題は「東アジアの民主主義」

 

中身は香港の民主化闘争や、先日の台湾の総統選挙、そして韓国で朴槿恵政権の弾劾が
市民の力で行われたことを称賛し、他方日本では安倍政権が君臨していることを批判する。

 

特に最近の支持率調査で、支持率の低下に歯止めがかかったことが気に入らないようで、
「日本は希望を失っている」などと述べている。

 

 

個人的には香港の民主化闘争には敬意を表するし、台湾も立派な民主国家だと思うが、
韓国の状況は全く羨ましくない。

 

韓国では大統領を辞めると逮捕されたり、自殺をしたりと粛清が続く
もちろん彼らは「大統領時代に不正があったから、正すのは当然だ」と主張するだろうが、
それならなぜ

 

大統領に不正が糾弾されないのか?

 

 

例えば2017年の朴槿恵大統領の弾劾は「大統領時代」というかもしれないが、
彼女はかなり求心力を落としていた

 

前年4月の国会議員選挙で敗北。大統領の再選がない韓国の場合、
任期5年の半分が過ぎると急速に影響力が衰える。

彼女の場合既に3年が経過していた。そして選挙敗北が重なった。
弾劾の疑惑が取り上げられるのは選挙敗北の半年後だ。

 

 

このように韓国では権力者が前の政権の影響力を排除しようとし、
他方、自分の求心力を獲得するため権力を私的に乱用する。

現在の文大統領も側近だったチョグク法務庁長官人事が失敗すると、
チョグク捜査に関わった検察官をパージするという挙に出ている。

 

これなど権力の私的乱用の最たるものだ

 

 

日本の左派の代表的人物である山口氏は、韓国で左派の影響力が強いことが羨ましいのだろう。
それ故に韓国を持ち上げ、返す刀で日本を批判しているが、実態は逆で、
韓国こそ未成熟な民主国家であり、日本こそしっかりした民主国家なのだ。

 

台湾や香港は民主主義が定着しており、そういう意味では
日本としてお手本にするべき存在だと思う。しかし韓国はそうではない。

 

つい最近まで大統領をやっていた人物を毎回粛清するなどというのはまともな民主国家ではない。

 

 

山口氏の寄稿は、自身の情けない状況から目を背けるための単なる泣き言であると言えるだろう。

 

 

 

 

 

筆者は昔、朝日新聞のエース記者のファンでした。
 そんなお花畑が、目覚める
キッカケとは?