◎70年前に関するハンギョレ新聞の記事!
◎原爆使用を検討するアメリカに朝鮮民族は恐怖した。
◎しかし使用を検討したのはアメリカだけではなく!
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※筆者は昔、朝日新聞のエース記者のファンでした。
そんなお花畑が、目覚めるキッカケとは?
韓国はこうやって都合の悪いことを無視する!
◎朝鮮戦争での原爆使用!
韓国の左派新聞ハンギョレ新聞にこのような寄稿が載った。
[寄稿]70年の悪夢、朝鮮戦争と原子爆弾
この記事は70年前の朝鮮戦争について書かれたものである。
朝鮮戦争は1950年6月~1953年7月まで行われた戦争で、
北朝鮮が韓国を奇襲する形で勃発した。
これによって朝鮮半島の分断が固定化したのだ。
ところでどうしてこの時期(2020年12月)に
「70年の悪夢」などという記事が載ったのだろうか?
それはこの時期にアメリカは朝鮮半島において
原爆の使用を検討していたからだ。
朝鮮戦争では前線が大きく動き、半島全体が戦場となった。
当初、北朝鮮の攻勢で韓国は釜山の一部を除き占領された。
しかしその後、国連軍の参戦により盛り返し、逆に北朝鮮を追い詰めた。
だがその後中国が参戦すると戦況は一変し、ソウルが再奪還されることとなる。
その後、再度ソウルを奪い返した国連軍は38度線近辺で膠着することとなる。
これが現在まで続く38度線となっていくのだ。
そして中国が参戦するのは10月から。当初は隠密裏に進んでいたが、
11月から本格的に攻勢を仕掛け、1月にはソウルが陥落する。
その大規模攻勢を仕掛けたタイミングで出てきたのが、
アメリカによる原爆の使用の検討だった。
ハンギョレ新聞の先の寄稿によると、
その翌日に当たる1950年12月1日付の『ニューヨーク・タイムズ』は1面トップに「大統領、必要ならば韓国で原子爆弾を使用すると警告」との見出しを付けた記事を掲載した。70年前、朝鮮半島は緊迫した状況に置かれていた。戦争の渦中にトルーマン米大統領が核兵器の使用もありうると示唆したことは、全世界を驚愕させるに十分だった。米国はわずか5年前、日本の広島と長崎に原子爆弾を投下していた。
では、トルーマン大統領はなぜ11月30日にこのような発言を行ったのか。
それは当時の戦況のせいだった。朝鮮戦争に投入された中国軍第9兵団が11月27日に、米海兵隊第1師団に対して一斉攻撃を開始した。
このような状況だった。
そして朝鮮半島の反応をこのように記す。
米国が原子爆弾を使うかもしれないというニュースは瞬く間に朝鮮半島に広まった。原子爆弾が落ちれば皆死ぬという恐怖感もじわじわと広がった。きのこ雲から逃れようとする避難民が増え始めた。今からちょうど70年前、興南(フンナム)埠頭に群がっていた避難民の頭上にも、その恐怖感が漂っていた。
このように朝鮮半島の民衆は原爆投下の恐怖感が広がっていたという。
この記事には原爆投下を考えるアメリカとそれを恐れる朝鮮民衆を記している。
しかしここには重要な部分が欠落している。
原爆使用を考えたのはアメリカだけではなかったということだ。
◎韓国の原爆使用要求!
実は韓国政府も原爆使用を要求していた。
先の記事にあるようにアメリカのトルーマン大統領が原爆使用の
可能性に言及したのは1950年11月30日だ。
そしてその翌日の日本の新聞に載っている。
トルーマン大統領 重大言明 原爆の使用も考慮
しかし間髪入れず、それに賛成した人もいた。
それが韓国政府だった。
1950年12月4日の朝日新聞によると
申性模韓国国防部長菅は三日、国連に対して韓国を救うために、できるだけすみやかに原子爆弾の使用を要請した。
※赤字は筆者
と書かれている。
「すみやかに原子爆弾の使用」を国連に要請している。
この要請をしたのは国防部長官の申性模(シンソンモ)だ。
日本でいえば防衛大臣である。
そのような人物が原爆の使用を要請したのだ。
もちろん使用する場所は朝鮮半島だ。
彼が要請した12月3日は既に中国軍が本格参戦して1カ月以上経過。
11月29日には国連軍に退却命令が出て、12月5日には平壌が中朝軍に奪還されている。
そのような状況なので使用する場所は朝鮮半島となる。
北朝鮮もそうだが、韓国も半島全部を自国の領土と認識している。
もちろん北朝鮮人民も自国(韓国)民だ。
自国の領土に、それも自国民を対象に原爆使用を要請する。
それが当時の韓国政府の考えたことなのだ。
※詳しい内容は以前書いたこの記事をご覧ください。
今回のハンギョレ新聞にはそのことが全く書いていない。
それは都合が悪いからだろうか?
ハンギョレ新聞の記事には原爆の恐怖がじわじわと広がっている朝鮮人民と、
無慈悲に使用を検討するアメリカ政府及びアメリカ軍が描かれているが、
その中には当時の韓国政府もあったのだ。
そして韓国政府は自国民のことはどうでも良く、
それよりも自分たちのライバル(北朝鮮)を叩くことを優先させていたのだ。
これが韓国政府の考え方だ。そして北朝鮮政府の考えでもあるのだろう。
ところでハンギョレ新聞の記事には気になるところがある。
それはアメリカの原爆投下に恐怖が広がっている状況で、以下のように続く。
決死抗戦を叫んでいた北朝鮮の指導部の恐怖感はさらに強烈だった。米空軍の飛行機が上空を飛ぶたびに震えあがった。その恐怖感は結局、核兵器開発の原動力となった。
北朝鮮が核兵器を開発した原動力は、アメリカによる核使用の恐怖だった。
どうやらこれが寄稿者の言いたいことのようだ。
さすが従北的なハンギョレ新聞だ!
そんな訳ないだろう。もちろん原爆が落とされるかもしれないという恐怖があっただろうが、
それと核開発は意味が違う。
そんなことがあろうとなかろうと、北朝鮮は核開発を進めていっただろう。
なぜなら核兵器は非常に有効な武器だからだ。
そんな有効な武器に目を付けない訳がない。だから他国(イラン、シリア等)も
核開発をしているし、逆に日本のように核攻撃を受けても核開発をしない国もある。
そういう意味では北朝鮮が核開発したのは当然である。
軍事を優先する国は核を持ちたがるのだ。
いずれにせよ、ハンギョレ新聞はもう少し冷静になるべきだ。
そして自国の都合の悪いこともしっかり書くべきだろう。
韓国政府は自国の領土内で、自国民に対して核の使用を外国勢力に要請した。
そういう事実があったということを!
※筆者は昔、朝日新聞のエース記者のファンでした。
そんなお花畑が、目覚めるキッカケとは?